プロジェクト見積の進め方を理解しよう❶ | 基本の手順

6回シリーズの第5回目です。以前の回でお話したように、まずは工数の見積から始まります。これまでの4回で、コスト構造についてお話しました。

今回は、工数の見積後に、どうやって金額の見積につなげていくかについて、基本的な流れをお話します。


プロジェクト見積の基本の流れ

たいていのITパートナには、見積のツールがあると思いますので、その前提で説明します。

ただ、見積ツールで計算するにしても、正しいインプットがなければ、正しい計算結果は出ません。工数見積のためのインプットについては、これまでの4回のコスト構造編で説明しましたので、今回は、その後のステップについてお話します。

Step ❶ 見積前提確認 ➡ 工数試算

繰り返しになりますが、工数見積のためには、正しいインプット(=見積前提)が大事です。

見積前提が、大きく的外れになっていると、その後の見積も誤ったものになります。正しい見積前提を設定するために、これまでの4回で、コスト構造について説明をしてきました。

次は、工数見積ツールに、その見積前提をインプットします。ツールを回すと、何のタスクに、どれくらいの工数が必要なのかの試算結果が出てきます。

Step ❷ 工数試算 ➡ リソースプラン展開

工数が出てきたら、次は、リソースプランに展開します。

工数情報には、アサインすべき人材のスキルレベルや期間などは含まれていません。そのため、どういう体制・スケジュールで、必要な工数を消化していくのかを決めていく必要があります。

なお、リソースプランに展開する場合には、気を付けるべきことがあります。

例えば、下記のように、実際に人材をアサインする場合は、半分だけアサインするというのは難しい場合が多いです。その場合、端数に関しては、切り上げになります。

こうやって、切り上げを各所していくと、リソースプランに展開した後の工数は、工数見積ツールで試算した工数よりも、大きくなっていることが多いです。

また、この後の金額見積に影響するものとして、アサインする人材のクラスも重要です。同じ1人月でも、スタッフとマネージャでは、金額が異なります。

コストを管理する立場からすると、なるべく金額は小さくしたいですが、実効性のないリソースプランは採用できません。リソースプランを、しっかり検討するのは、大変大切な作業となります。

Step ❸ リソースプラン展開 ➡ 費用試算

リソースプランがしっかり検討され、アサインすべき人材の役職や期間などが決まると、今度は、いよいよ金額を計算します。

こちらも、ITパートナが持つ金額見積ツールを利用する想定でお話しします。

上記にあるように、アサインすべき人材が決まれば、その人の月当たり単価が決まります。それに期間(人月)を掛け合わせて、金額を算出します。

実際には、それに交通費などの経費や、ITパートナにとっての利益率、想定リスクを踏まえたバッファを積んで、最終的な提案金額になります。

ただ、一番大きな割合を占めるのが、人件費になりますので、工数計算→リソースプラン展開⇒金額計算の部分が大変重要です。そのため、リソースプランで、具体的な個人名を入れらるのであれば、入れておくことが効果的です。個人名を入れることで、チーム体制のイメージを確かなものにできますし、実際に人がアサインされるのかの確認にもなります。


プロジェクトの費用見積は、非常に大事です。しかし、その見積手順の骨格は意外にシンプルです。

実際には、色々な個別事項や調整事項が入ることが多いので、だんだん混沌としてくることもあります。そんなときに、本来はシンプルな手順であるということに立ち返ることが大事です。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。ご意見・ご感想を頂けますと幸いです。

ITプロジェクト研究会

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